第16回 その他のワクチン
子宮頸がんワクチン

定期接種ですが現在接種の推奨を停止しています。接種後の広範な疼痛と運動障害について因果関係を調査中だからです。
世界的には積極的に摂取されているため、近々何らかの結論が出るものと思われます。
定期接種の対象は小学校6年生から高校一年生までですが、任意接種なら10歳以上で上限はありません。2価ワクチンと4価ワクチンがあります。
2価ワクチンは1か月以上開けて2回、1回目から5か月以上開けて(2回目からも2か月半以上開けて)3回目を上腕の三角筋に筋注します。
4価ワクチンは1か月以上開けて2回、2回目から3か月以上開けて3回目を筋注します。場所は同じです。
定期接種なので希望者は無料で接種できます。
A型肝炎ワクチン

A型肝炎はA型肝炎ウイルスの感染で起きる急性肝炎です。典型的な急性肝炎で予後はあまり悪くなく、それでも2%ぐらいは劇症肝炎となって死亡してしまいます。
小児は90%が感染しても症状が出ないか、出てもごく軽い黄疸くらいです。
感染源としてはカキなどの魚介類が多いようです。乾燥、高熱、酸などには結構強いウイルスなので制御することは厄介です。
ワクチンは1995年から任意接種が出来るようになりました。また2013年から16歳未満にも適応が広がりました。
通常2回を2~4週間開けて接種します。
狂犬病ワクチン

狂犬病は昭和31年から日本では患者さんが出ていません。海外ではまだ危険なところがありますので危険地域に行くときは接種してください。
3回の接種です。4週間開けて2回、さらに半年から1年開けて3回目を接種します。