第14回 ロタウイルスワクチン
ロタウイルスワクチンとは

ロタウイルス感染症は冬の急性胃腸炎です。何度も感染するのですが、最初が一番重症で繰り返すたびに症状が軽くなってきます。
突然の嘔吐と発熱、少し遅れて水溶性の下痢が見られます。1週間ほどで自然に治りますが、ひどいときは脱水やけいれん、脳症などを合併することもあり、乳幼児では油断のできない病気です。
治ってからも1週間はウイルスが便の中にたくさん出て感染するのでなかなか油断ができません。
ワクチンの接種時期について
ロタウイルスワクチンは生ワクチンです。口から飲んでもらいます。
ワクチンは2種類あって1価のワクチンと5価のワクチンがあります。効果はほとんど変わらず、どちらがいいというのはないようです。
接種が生後15週になる前に開始して、1価ワクチンは4週間以上の間隔で24週までに2回、5価ワクチンは同じく4週間以上の間隔で32週までに3回飲んでもらいます。
この期間を過ぎた場合、たとえ何回目でもワクチン接種は勧められません。
ロタウイルス感染症は母体からもらった抵抗力が無くなった時の初感染が一番危険です。感染を繰り返すうちに症状が軽くなる性質を利用したワクチン接種ですが、乳児後期の服用は一番危険な時期の初感染と同じ条件になってしまいます。
ワクチンの料金はどちらもあまり変わりません。