第11回 日本脳炎ワクチン

第11回 日本脳炎ワクチン

日本脳炎とは

日本脳炎は蚊が媒介する感染症の代表的なものです。日本からアジア地区の亜熱帯、熱帯にひろく分布しています。親戚には最近有名になったデング熱やジカ熱があります。

ウイルスは豚と人にだけかかりますが、豚は感染しても発病しません。でも体内でウイルスが増殖するので蚊を介して豚―豚の感染を繰り返します。
このサイクルから飛び出した蚊が人を刺したとき、日本脳炎が人に感染します。ちなみに人-人や人-豚は感染しません。あくまでブタからの一方通行です。
群馬の豚も8割くらいは日本脳炎に感染しています。

人が日本脳炎にかかっても発病するのは10%くらいです。でもそのうちで頭痛などの神経症状が出るのはやはり10%くらい、脳炎になるのはさらにそのうちの10%くらいと言われています。つまり感染して日本脳炎になるのは1,000人に一人くらいです。

ただしいったん日本脳炎になってしまうと3割は死亡、助かっても半分以上に重度の神経障害が後遺症として残ります。

接種時期について

日本脳炎ワクチンは昭和29年から勧奨接種が開始され、臨時接種として長年続けられてきました。平成7年から定期接種となりましたが、ワクチンの製造方法に不信感が持たれたため、平成17年から4年間ほど積極的な接種の勧奨ができませんでした。
製造方法を変更して以前と遜色のないワクチンが流通していますが、4年間のタイムラグを埋め合わせるために平成7年4月2日~平成19年4月1日生まれの方は20歳になるまでの間に4回の接種のうち不足分を定期として接種できます。

また平成19年4月2日~平成21年10月1日生まれの方は9歳~13歳未満の間に1期(3回)の不足分を定期として接種できます。

日本脳炎接種時期メージ
PAGETOP