第10回 おたふくかぜワクチン

第10回 おたふくかぜワクチン

おたふくかぜとは

おたふくかぜイメージ

正式名称は流行性耳下腺炎と言うらしいのですが、全身の病気なのでこのネーミングには反対意見が圧倒的だったようです。長ったらしくて面倒だというのが本当らしいですが・・。
ムンプスというのもなじみがないので結局「おたふくかぜ」で落ち着いたそうです。
名称決定が一番問題だった、非常に珍しいワクチンです。

平成元年から麻疹、風疹と混合でMMRワクチンとして認可されました。しかしその後無菌性髄膜炎の副反応が多く出たために中止となってしまいました。現在は任意接種扱いです。

おたふくかぜは発熱とあごの両脇にある唾液腺の腫脹を特徴としますが、腺細胞ならどこでも腫れるため、膵炎や副睾丸炎、卵巣炎なども引き起こします。

また中枢神経に簡単に侵入して無菌性の髄膜炎を起こします。昔外国で調べた時には6割以上に髄膜炎の反応が見られたとの報告もあります。

おたふくかぜの後遺症で一番厄介なのは難聴です。おおよそ1,000人に一人の割合でみられますが聴覚の神経がやられてしまうため、回復はまず望めません。ふつうはどちらか片方ですが、両耳がやられてしまう人も時々あるようです。

接種時期について

おたふくかぜは3人に1人は、かかってから治るまで気が付かない「不顕性感染」というパターンです。また同じような症状を起こすウイルスが何種類かあるので「かかった」も「かかっていない」もあてになりません。ワクチンはなるべく接種してください。
現在のワクチンは安全性も高く、効果もよいようです。2回がお勧めです。自然感染した人が接種しても問題ありません。

なお、安中市は1歳から5歳の間に1回、無料接種の助成があります
接種間隔はMRワクチンと同じで1歳と小学校入学前の2回です。

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