第8回 MRワクチン
MRワクチンとは
麻疹と風疹の混合ワクチンです。
麻疹ははしかとも呼ばれ、咳と発熱、全身の発疹が出現する呼吸器感染症です。
二次感染で肺炎や中耳炎をおこしやすく、また免疫能力を数か月低下させてしまうため結核などの再発もしばしばみられます。
風疹は麻疹と同様に発疹の出る感染症です。「三日はしか」とも言われます。まれに深刻な合併症もありますが基本的には症状は軽く、あまり後遺症もありません。
問題は妊娠初期の方が感染した場合です。
おなかの赤ちゃんが風疹ウイルスに感染して死産、流産や奇形の発生が高率で見られるようになります。
このため風疹ワクチンは昭和52年に中学校女子を対象に定期接種になりましたがこれでは風疹の流行は阻止できませんでした。
麻疹ワクチンは昭和53年から定期接種になりました。最初は1歳の1回接種でした。
風疹ワクチンも平成4年から1歳以上の子供を対象に1回接種が開始されました。
その後、平成18年からMRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)が定期接種に導入され、併せて平成20年からは2回接種も開始されました。
1回目は1歳以上2歳未満の1年間、2回目は小学校入学前の1年間です。
接種時期について
