第7回 BCG

第7回 BCG

BCGとは

ワクチンイメージ

結核のワクチンです。
結核はいまだにわが国でも最大級の感染症です。
昔は青年層が多かったのですが、最近は高齢者の再発生が多くなっています。
結核は結核菌の空気感染で肺に感染することがほとんどです。
でも感染してから発病するのは1割もありません。残りはそのまま沈静化します。ただし治癒したわけではなく、年を取ってから発症する人はほとんどがこの時の感染の再発です。

結核菌は細菌の周りを分厚い脂肪でコーティングしています。このため増えるスピードも遅いのですが薬の効果も届きづらく、早期に発見されても治療に半年以上かかってしまいます。

BCGはウシ型結核菌を13年間、230代以上継続培養することで弱毒化した生菌ワクチンです。ウイルス以外の生ワクチンはこれだけです。
BCGの効果は10年以上持続します。特に乳幼児がかかる重症結核の予防には絶大な効果を発揮します。
BCGはできるだけ早い時期(5か月から8か月くらいの間、遅くても1歳まで)に接種することが勧められています。

接種方法について

生菌ワクチンなので接種方法もちょっと変わっています。
9本の張りを植え付けた「管針」と呼ばれる専用器具を使って左の肩の下の外側に接種します。
食塩水で溶かしたワクチンを1~2滴たらしてから管針で2か所ブスリ、ブスリとさします。血がにじむくらいがよいようです。
そのあと関心の周囲のつばのところでワクチン液をしつこく塗りたくります。乾いたらおしまいです。

免疫システムがほかのワクチンと違うのでワクチンの反応を確認できるのに1か月くらいかかります。摂取した針の穴が膿を持ったようになれば成功です。12~15個くらいあれば良いようです。

逆に摂取した部分が4~5日で腫れてきたときは要注意です。コッホ現象と言って結核に自然感染している可能性があります。
この時はすぐにかかりつけの先生に相談してください。

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